すっかり写真の人になっちゃって

翌日、色んな人がうちにやってきて
ママは泣きながら笑って
元気に逝きましたよ!
生き切りましたよ!って報告して
来た人たちは、そ、そうなの?って動揺して
ばぁちゃんはどこかに運び出されて
やっぱりママの実家には戻らなくて
冷凍庫に入ったばぁちゃんを
ママは毎日見に行って
そして1週間後くらいに
ばぁちゃんとママで決めたとおりに
葬儀をして火葬をして納骨して
ママとパパは、黒い服を着て帰ってきた。

ママはばぁちゃんが使っていた
布団を片付けて
往診のお医者さんにあいさつに行って
リビングから和室に自分たちの布団を戻して
時々
仕事から帰ってきた後
和室の隅で、体育座りをして丸くなった。
それはパパが帰ってくるまで、やってた。
ぼくも隣で丸くなる。

「終わっちゃったね」

うん。

「静かだね」

うん。

「なんの残り香もないね」

うん。

「すっかり写真の人になっちゃったね」

うん。

しばらく、結構しばらく
そんな日が続いた。


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