ママは相変わらずしまちゃんを慣れさせるため
ご飯を部屋の内側に置いている。
しまちゃんもだいぶ慣れてきて
窓が開いていたら入っていいのかな
って感じで覗くようになった。
そして、食べ終わった後もすぐに出て行かなくなった。
あ、あの
ちょっとだけ
ちょっとだけ、いいですか
こ、これ、
なーちゃんがときどき座っているやつ、
ぼくも触って、いいですか
しまちゃんはゆっくりクッションに近づいて
両手を乗せた。
ぼくとママは
どうぞどうぞ
とワクワクしながら見守っている。
あ、ありがとうございます
柔らかいんですね
い、いいですね
ってしまちゃんはほほ笑んだ。
それでもやっぱり遠慮して
ぼくみたいに座ることはなかったんだけど
もしもぼくが外で暮らす日が来たら
しまちゃんみたいに、なりたいと思った。