このうちは、箱根駅伝の2区を見に行ける距離にあるらしく
正月の2日、ママは一人で駅伝を見に行ってた。
「だって、華の2区よ。
これを生で観れるなんて。
パパにはこのすごさがわからないの。
かわいそー」
って言いながら、朝からそわそわして
1区までテレビで観て、ダッシュで外に行き、
30分くらいで戻って
またテレビにかじりつく。
パパは2日から仕事が始まって、いない。
ママは
ふっふっふ。
今日は私だけのお正月だ、とほくそ笑んだ。
2人は仲がいいけど
2人とも一人の時間も好き、ということを
ぼくは知ってる。
実はぼくもそう。
やっぱり、ぼくら親子だな、って思う。
そして正月3日、二人は変なものを持って帰った。
ん?
ん?
「ばぁちゃんの趣味に付き合ってきました。
これ、ばぁちゃんの好きだった台のキャラクター。
2人でがんばりました!」
って、パパとママはばぁちゃんに笑いかける。
ふふふ。
ママの真似して、ぼくも笑ってみる。
そんな正月だった。