かわぎしテラス

今日は決戦の日だ!とママは朝早くから出て行って
夜になってパパと一緒に帰ってきた。

「だって煮込みが蓋がないんだもの」

と、良く訳の分からないことを言っている。

そしてチャカチャカっと夕飯の準備をして
テーブルに並んだメニューは見たことの無いものだった。

「ひっひっひ。
 今日の夕飯は『かわぎしテラス』ディナーです」

ママは蔓延の笑みをぼくに向ける。

バリ風春巻き、とか
馬つくね、とか
馬すじ煮込み、とか
桃のヴァイツェン、とか
ピクルス、とか。

今日のイベントで出店していた飲食店に
予約を入れておいたらしい。
ちゃっかりしてるなぁ。

「だってイベント中、食べてられないし。
 帰ってきてから夕飯作る元気がないかもしれないし。
 パパちゃんに作らせるのも悪いし。
 売り上げに貢献したいし。
 みんながハッピーハッピーではないか」

さて、パパちゃん、どれが気に入ったかね?
と尋ねるママに
ママちゃんのトン汁!とパパは答えた。

トン汁は昨日の朝から仕込んでいたのをぼくは知ってる。

ママは、はっとして、えへへ、と照れた。

で、どんなだったの?かわぎしテラス。
食事を終えて、ベットで伸びているママに聞いた。

「これがさ、」

「こうなって、でも雨水で紐が切れて
 ダッシュで補修して」

「勢いづいて2本目もクレーンにくくって」

「バンドの演奏もしてもらったりして」


すごい人出だね。

「そうなのよ。こんなに河岸に人がいることなんてないのに」

あはは、とママは笑った。

「出店も沢山」

あ!ハニーナッツ!

「そうなのだよ。これはあたしのお店でも売っているのだよ」

みんな楽しそうだね。

ママも楽しかった?

もちろん!
と言うとママはぼくを抱きしめた。


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