「もうさ、すごいよ。感動の嵐だね」
ちょっとちょっと、とママはぼくを突っつく。
もう。
いいから早く話しなよ。
うふふ、とママは写真をぼくに見せた。
「郵便でお手紙が届いてるの。
すごくない?
猫グッズ入れてくれたり。
なんか、泣ける~」
「京都からメロンも来た」
えー!!
それって、エビで鯛を釣る、ってやつじゃないの??
「そんなつもりじゃなかったんだけど
あの冊子を読んで、何か響いてくれたんだと思う。
みんなが今、これからどうしよう、って思ってる時なんだよ。
整体院なのにオンラインなんて考えてるなんて、
そうか、なんでもやってみるか、
よし、自分も頑張ろう、って思ってくれた人が
沢山いた。
なんかさ、やって良かったな」
えへへ、と笑いながらちょっと涙を拭いたママをぼくは見た。
まったく無謀なことしてるな、って思ってたんだけど
そうじゃなかったみたい。
ママが頑張っているのを見て、
自分も頑張ろうって思った人がいて
それで返事が来て
ママが喜んで。
何かがグルグルと回っている。
「それをエネルギーって言うのかもしれない」
うん、とママは頷いた。