「新しい席、気に入った?」
ママが背後からぼくに話しかける。
ぼくはクッションの上で横になっている。
うん。気に入ってるよ。
このタオル、ばぁちゃんが使っていたやつだよね。
「そうそう。クッションカバーにしてみました。
なんか懐かしいね」
ママはカップを持ってソファに座る。
久しぶりのお茶会だ。
最近はお外の子たちの世話で
ママは朝から忙しかったし
なかなか二人でお茶会を開けなかった。
ぼくはくるりと振り返り
ママと向き合う形を取った。
ふむ。このクッションは利便性が高いな、とか思いながら。
「いっそ、ソファに来ればいいのに」
ママはクスリと笑う。
なんか、久しぶりのお茶会。
穏やかな時間が流れる。