ママはトラさんとジャックによく言って聞かせていたけど
それでもバッタリと出会う彼らは
会えば怒鳴りあいを始めてしまう。
「まったくあいつらー」
とママは頭を悩ませていたけど
ぼくはそれはそれでもう仲がいいんじゃないかと
思い始めてた。
でろん。
「ちょっとちょっと。
あんたずいぶん無関心になったじゃない」
ママはぶぅと頬を膨らます。
だって。
鉢合わせるな、って言ったって無理だよ。
お外は全部彼らの物なんだし。
動かないでいることもできないし。
怒鳴りあってるけど
よく聞いてると、そんなに悪い事言ってないんだよ。
くそじじぃとか、この若造がとか
言葉は悪いけど、なんか親子喧嘩みたい。
ぼくはゆっくり伸びる。
お腹を丸出しにして。
ママは苦笑いを浮かべ、小さく肩をすくめた。