こんにちは~
こんにちは~
ミミでぇーす ♪
ミミねぇ~
ここのウッドデッキ、好きなの~
ご飯もあるし
お水もあるし
日も当たるし
最高~ ♪
あ、もちろん
なーちゃんもいるし~
ママさんもパパさんもいるし~
こうして背中もゴシゴシできるし~
あ、そうなの?
背中痒い時は、そうやってこすりつけるの?
ぼくは初めて知った。
そうだったのか。
ぼくはママかパパがブラシでゴシゴシしてくれるから
自分でこすりつけたことはなかった。
目から鱗だ。
え~
なーちゃんたら、お坊ちゃんね~
自分でやるの、気持ちがいいのよ~
ミミちゃんはほほ笑む。
あたしはお坊ちゃんも嫌いじゃないけど
もう少しワイルドじゃないと
女子は寄ってこないわよ~
えぇぇ
そんな、女子なんて
ぼく、ミミちゃんしか知らないし
ぼくは急にマゴマゴした。
この1年だけなんだ。
急に色んな猫と出会っている。
年頃、なのかな。
ミミちゃんは、ふ、と鼻息を吐いて
いや、もうおじさんだと思うけど
とつぶやいた。