おぉーい
飯が出てねぇぞー
ママさーん
お外で声がする。
「あいつ、早起きだなぁ」
ママは、もぉ!っと言いながら缶詰を開けた。
どぉなってんだよー
今日はこっちかよー
ジャックがウッドデッキに移動する。
「ちょっと、うるさいわよ。
あんまり騒ぐと保健所呼ばれちゃうわよ」
ママはご飯の乗ったお皿を片手に腰に手をあてる。
うぅ
そうなのけぇ?
ジャックは意外にも、大人しく腰を下ろした。
「そうよ。
あんたひとりのために、みんなが迷惑するの。
そうなったら、怒るからね!」
ママはジャックに睨みをきかす。
わかりやしたよ、ママさん。
オレも男だ。
腹がいっぱいなら文句は言わねぇ。
ジャックはキリっと顔を上げる。
「そうしてもらえると、助かるわ。
あんたが嫌いで言ってるんじゃないの。
仲良くやろうよ」
ね、ってママはお皿を置いた。