おはよー
ママさーん
ご飯くれよー
俺は窓の外から声をかける。
カーテンが開いたからだ。
「おや、ジャック。早いね。
クチャクチャご飯、買ってきたよ」
ママさんはそっとお皿を置いた。
おう。腹ペコだぜ。
俺はガンガンと口に入れる。
ふんふん。
やっぱり、うめーな。
俺、カリカリ苦手なんだよね。
この二段重ねのお皿もありがてぇ。
平たい皿は低くて食べずらいんだよ。
「おや?ほっぺ汚れてるけど。
なにそれ」
ママさんが俺を覗き込む。
「泥だらけじゃない。
そこ、自分で奇麗にできないでしょ。
どこで何したらそうなるの?
お風呂入る?」
ママさんは、うーん、と唸っている。
風呂に入る意味がわからん。
こんなの乾けばいつの間にか消えてなくなる。
嫌なこった!
と言って俺は走って逃げた。